テーマ:悲しみ
朝は虚ろだ。
目が覚めて2時間が経つというのに意識が覚醒しない。
連日の肉体疲労と低血圧、それに曇天…
まだ眠りの最中にいるような朝、体の痛みだけが昨日の私と今日の私を繋いでいるようだった。
生きてる感覚もないくせ、思考だけがよく働く。
周りは私を機嫌が悪いのだと距離を置いているようだった。
意識は哲学で良心だと捉えられているのだからその通りだ。
周りに線を引かれている実感。気を使われているのだろう。
私と世界には境界がある。それを無意識に作ってしまうのだから性質(たち)が悪い。
何が悲しいのか…。
私はとうとう良心の呵責に絶えられず意識を覚醒させるのだった。
悲しみは過去であれ現在であれ私に意識を与えるものだ。
意識、良心は優しさだと言われているが痛みの反応と同じだ。
悲しみが身体(からだ)を満たしても、寄る辺ない気持ちだけは後にも先にも変わらず残っていた。